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宇宙小説シリーズ9 新たな宇宙叙事詩はどこへ向かうのか?再創造されるスペースオペラの未来
イントロダクション:再創造されるスペースオペラの未来 以前の記事でもご紹介した「スペースオペラ」。かつてこのジャンルは、銀河帝国の興亡を描く壮大な叙事詩のことを指しました。 E.E.スミスの『レンズマン』、アシモフの『ファウンデーション』、ハ... -
宇宙小説シリーズ8 終末後の人類はどのように星々で生き延びるのか?地球外サバイバルの物語
イントロダクション:人類にとって「宇宙移住」とは何か? 気候変動、パンデミック、戦争、食糧危機、資源の枯渇。人類の文明を支えてきた地球の生態系が、かつてない速度で不安定化しています。かつてはフィクションに過ぎなかった「宇宙移住」が、いまや... -
宇宙小説シリーズ7 未来の宇宙に潜む闇とは?サイバーパンクが映す銀河の冷酷な現実
イントロダクション:サイバーパンクの宇宙は、人間社会の矛盾を露呈させる 宇宙と聞いて、みなさんはどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。広がる星々、未知の生命との出会い、果てしない冒険。そんな夢や希望を想像される方も多いかもしれません... -
宇宙小説シリーズ6 最後のフロンティアに挑んだ人類は何を見たのか?宇宙探査が描く希望と不安
人類はどこから来て、どこへ行くのでしょうか? 人類を駆り立ててきた宇宙進出へのロマンは、「地球人」としての目的意識に裏付けられているため、必ずこのような哲学的な問いとセットで語られます。その中でも、人類の希望を託した宇宙探査ミッションを描... -
宇宙小説シリーズ5 異星の文明と私たちはどのように出会うのか?ファーストコンタクトの歴史を紡ぐ物語
宇宙はこれだけ広大であるにもかかわらず、なぜ地球に住む我々は地球外惑星からの生命体と出会うことがないのでしょうか? 一つの仮説として、「地球外に住む知性は、我々人類が想像するようなあり方とは全く異なる形で存在している」という説があります。... -
宇宙小説シリーズ4 宇宙の彼方に地球の未来は見えるのか?ディストピア宇宙SFが映し出す恐怖の予兆
人はなぜ宇宙を目指すのでしょうか。未知なるロマンを求めて、あるいは、単に地球から逃げ出したいから? 政治哲学者のハンナ・アレントは著書『人間の条件』の冒頭で、1957年のソ連による世界初の人工衛星スプートニクの打ち上げ成功について論じる中で、... -
宇宙小説シリーズ3 星間戦争と冒険のロマンはなぜ私たちを魅了するのか?スペースオペラが彩る宇宙の黄金時代
「スペースオペラ」の毀誉褒貶の歴史 スペースオペラは、壮大な宇宙を舞台にした冒険や戦争を描くSFの一大サブジャンルです。キーワードは、「広大な銀河」、「星間帝国」、「壮大な戦争」、「ヒーロー的な登場人物」。夢やロマンに溢れる一方で、安易なワ... -
宇宙小説シリーズ2 メタファーとしての火星:帝国・フロンティア・そしてエイリアン
火星のSFにおける象徴的な地位 古代ローマ神話において、戦の神マルスに準えられる火星は、他の天体と比べて特別な地位を占めてきました。その理由は、火星が地球から見て最も「近い」未知の世界であり、科学的にも想像力をかき立てる対象であり続けてきた... -
宇宙小説シリーズ1 SF小説の起源をたどる:月への夢の歴史
SFはいつ始まったのか? 人類の空想はいつの時代も宇宙に向かってきましたが、「SF小説」と呼べるものが本格的に書かれるようになったのはいつだと思いますか? 現在の「SF」の言葉を最初に定義したのは、20世紀初頭に活躍したSF作家のヒューゴ・ガーンズ...
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