SPACETIDE 2018 午前の感想
SPACETIDEは、一般社団法人で日本初の民間による宇宙ビジネスカンファレンスです。
今年のテーマは、「宇宙ビジネスのひろがりがあらゆる産業を巻き込む」です。
オープニングスピーチ
まず開会のオープニングスピーチでは、代表理事の石田真康氏が20分程話されました。「宇宙ビジネス入門」の著者です。
New Space Shift of Paradigmsでは、現在、法/政策,資金,事業主体,技術の4つに大きな変化があるようです。30カ国以上が宇宙ビジネスに投資している現状を見ますと、世界的潮流になっているのだと思います。世界では、既に35兆円規模のマーケットになっており、企業も1000社超、リスクマネーも1.2兆円程流入しています。
日本の特徴は世界でもまれで、それは異業種の大手企業が宇宙ビジネスに参入している点です。昨今の日本経済の成長率を考えても、この傾向は続きそうです。
最後にSPACETIDEの掲げる1.業界をリードする議論を行う2.世界と日本の宇宙ビジネスをつなげる3.日本に新たな宇宙ビジネス生態系をつくるの3つの目標を力強く述べられました。国際センス溢れるスピーチでした。
PANEL1
PANEL1は(2030年にむけた宇宙産業の将来像形成)です。官民一体のパネルディスカッションとなりました。国家主導で発展してきた宇宙産業の業界では、良くある光景のようです。数年前と比較して、業界の状況が大きく変わってきていて、今年実施した45カ国参加の宇宙探査のカンファレンスも大きな手ごたえがあったようです。
ASTROSCALEのCEOの岡田光信氏の「世界で宇宙ベンチャーは2000社位ある。皆、不可能を可能にしてきた。不連続な変化が起きている。時代が変わり、明らかにマーケットはある。」という言葉が特に印象に残りました。
PANEL2
PANEL2は(宇宙ビックデータがもたらす新たな市場)です。日米の有識者によるパネルディスカッションでした。「顧客がデータを持っているので、他のデータとどう組み合わせるのかが大事。」「データを簡略化し、情報に加工しないと役に立たない。」などの意見が出ました。株式会社アクセルスペースの代表取締役の中村友哉氏の「他のビックデータと違う点は、マクロのデータが取れること。マクロのデータは物事を多角化して見るのに必要。」との言葉には説得力があります。
SPACETIDE 2018 午後の感想に続きます。