【宇宙ビジネス超入門】2023年10月の動向

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。

お元気でしたか。

本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2023年10月に起こった私の気になるトピックニュースを3つご紹介しますね。

Amazon、Project Kuiperの試験衛星2基を打ち上げ


©Amazon News

10月上旬にAmazon.comは試験衛星2基をUnited Launch AllianceのAtlas Vロケットで打ち上げました。衛星インターネット事業であるProject Kuiperとしては、初めての試験衛星となります。

Project Kuiperには、100億ドル以上投資していく予定で、今後10年間で3200基以上の小型人工衛星を低軌道に打ち上げる計画なんです。そのため、2022年4月にロケット企業のBlue Origin、Arianespace、United Launch Alliance3社と契約を締結しておりました。2024年末までに通信サービスの提供を目指していく方針のようです。

FCC、米衛星企業に対して史上初の宇宙ごみ罰金


©DISH Network

10月上旬に米連邦通信委員会(以下、FCC)は、米衛星放送企業ディッシュ・ネットワークに対して、運用が終わった人工衛星を適切に軌道から離脱させ、廃棄をしなかったため、罰金15万ドルを科したと発表しました。宇宙ごみへの対応で、罰則を科すのは初めてのケースとなります。

現在、FCCは人工衛星への周波数割り当ての際、宇宙ごみの防止策も併せて審査しています。今回の罰金は静止衛星になりますが、低軌道衛星に対しても、昨年、運用停止後25年以内から5年以内へと人工衛星を軌道から離脱させる期間を短縮させたんです。

インド、2040年までに宇宙ステーション建設と有人月面着陸


©ISRO

10月中旬にインド宇宙研究機関(ISRO)は、2035年までに独自の宇宙ステーションを建設し、2040年までにインド人による有人月面着陸を目指すと発表しました。

これまで、独自の宇宙ステーションを所有したことがあるのは米国,旧ソ連,中国だけですので、もはや宇宙大国の仲間入りです。今年8月、月の南極付近に着陸したのは世界初の快挙です。

インドのモディ首相は金星や火星などの惑星探査も目指す方針なので、宇宙開発競争で主導権を握っていきそうです。国家戦略としては、中長期的な宇宙開発計画が不可欠になりますね。

まとめ

まとめとして、10月の動向は、

衛星インターネット競争激化
史上初の宇宙ごみ罰金
宇宙大国インド誕生

といったところでしょうか。

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