【宇宙ビジネス超入門~2023年号外ニュース㉘~】FCC、米衛星企業に対して史上初の宇宙ごみ罰金!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。
宇宙ビジネス超入門者向けに、世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを1つご紹介します。
号外ニュースになりますが、本日は「FCC、米衛星企業に対して史上初の宇宙ごみ罰金!」について述べますね。
©DISH Network
10月2日に米連邦通信委員会(以下、FCC)は、米衛星放送企業ディッシュ・ネットワークに対して、運用が終わった人工衛星を適切に軌道から離脱させ、廃棄をしなかったため、罰金15万ドルを科したと発表しました。宇宙ごみへの対応で、罰則を科すのは初めてのケースとなります。
ディッシュ・ネットワークの方は2002年にEchoStar-7を打ち上げており、FCCが求める最低軌道のルールから除外されていると強調しました。FCCとは2012年に運用高度よりも約300km高い軌道に上昇させてから、人工衛星を引退させることで合意していましたが、燃料不足のため運用高度よりも約122km高い軌道で取り残されてしまったようです。
現在、FCCは人工衛星への周波数割り当ての際、宇宙ごみの防止策も併せて審査しています。今回の罰金は静止衛星になりますが、低軌道衛星に対しても、昨年、運用停止後25年以内から5年以内へと人工衛星を軌道から離脱させる期間を短縮させたんです。
昨今のFCCの措置は、人工衛星の数が増え続ける中、宇宙ごみの問題を食い止める狙いがあります。宇宙ごみのルールづくりは既に始まってはいますが、これから本格化していきそうですね。