【宇宙ビジネス超入門~2023年号外ニュース㉖~】NASA、小惑星ベンヌのサンプルを回収!

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。

宇宙ビジネス超入門者向けに、世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを1つご紹介します。

号外ニュースになりますが、本日は「NASA、小惑星ベンヌのサンプルを回収!」について述べますね。


©NASA

9月24日に米航空宇宙局(以下、NASA)の小惑星探査機『オシリス・レックス』(OSIRIS-Rex)は小惑星ベンヌから採取したサンプルを地球に持ち帰りました。『オシリス・レックス』は、2016年に打ち上げられ、2018年にベンヌの軌道に入り、2020年にはサンプルを採取していました。

小惑星からのサンプルリターンは、2010年の日本の小惑星探査機『はやぶさ』による小惑星イトカワのサンプル、2020年の小惑星探査機『はやぶさ2』による小惑星リュウグウのサンプルに続き、世界で3例目になります。サンプルの質量は約250gで、『はやぶさ2』が持ち帰った約5gを大幅に上回っています。ですから、『米国版はやぶさ』と言えるのではないかと思います。

目的は色々とありますが、探査したサンプルを分析することで、太陽系の起源や生命の誕生を解明することに繋がると期待されています。ちなみにサンプルの約1gは協力関係にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)に提供されるようです。

『オシリス・レックス』は太陽系の飛行を続け、今後は『オシリス・エイペックス』(OSIRIS-APEX)となり、小惑星アポフィスの探査を目指し、2029年に到着する予定となっています。米国にとって、宇宙でのサンプル採取は有人月面着陸のアポロ計画以来となります。