【宇宙ビジネス編集長の2023年時事ネタ放談⑧】スカパーJSATとQPS研究所、小型衛星運用の協業を開始?!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。編集長の時事ネタ放談は、私の気になる時事ネタを独り言のようにつぶやくコーナーです。
今回の時事ネタは「スカパーJSATとQPS研究所、小型衛星運用の協業を開始?!」です。
7月18日にスカパーJSAT株式会社(以下、スカパーJSAT)と株式会社QPS研究所(以下、QPS研究所)は、QPS研究所が開発する小型SAR衛星の運用業務について協業を開始する契約を締結したと発表しました。
30年以上の衛星運用実績のあるスカパーJSATがQPS研究所の小型SAR衛星の運用業務を担い協業することで、日本企業発の衛星コンステレーションの早期実現に期待が持てそうです。QPS研究所は、平均10分ごとの準リアルタイム地上観測データサービス提供を目指し、36機の小型SAR衛星コンステレーションの構築を進めています。
今回の協業によりQPS研究所は、これまで同社で担ってきた衛星運用業務を、長年24時間365日体制で稼働してきたスカパーJSATの衛星管制局へ委託することで、より効率的かつ信頼性の高い衛星運用を実現することが出来ます。
©株式会社QPS研究所
また、人的コストや実績が重視される運用業務をスカパーJSATがサポートすることで、QPS研究所は高性能な小型衛星の更なる開発・設計・製造、及びデータサービスの拡充と提供に注力することが可能となります。スカパーJSATとしても、今後も多数の打ち上げと拡大が予想される、低軌道衛星ビジネスにおける衛星運用受託サービスの契機になるかもしれません。
2021年12月の業務提携開始以降、主に事業面での連携を進めてきましたが、今回は技術・運用面での連携強化となります。おそらく、準リアルタイムの観測データを利用したい方は多いと思うので、サービスの提供は待ち遠しいですね。
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