衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」記者発表会

2019年2月21日に衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」記者発表会が開催されました。主催のさくらインターネット株式会社は、経済産業省の「平成30年度政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備事業」に係る委託先としての契約を2018年5月9日に締結。本事業の一環として、2019年2月21日から、事業の核となる衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」(ver1.0)のサービス提供を開始。今後も、「Tellus(テルース)」の機能や搭載されるデータは随時更新されていく予定。

記者発表会の中で、経済産業省から本事業の趣旨について、さくらインターネット株式会社の田中邦裕氏からは事業に関する取り組みや宇宙由来のデータを利活用したビジネスの展望などの説明がありました。「日本初の衛星データプラットフォーム」であること以外に、下記3つのTellusの新しさも強調されました。

1.日本の高性能なデータが無料で公開(高解像度な光学やSAR衛星データが搭載。また、衛星データのみならず、地上データも搭載。)
2.コンピューティング環境も提供(インフラ事業者だからこそのサービス)
3.商用利用が可能(衛星データを用いたビジネスを低リスクで行えます。)

 
これまで日本では政府衛星データは一般的に利用しやすい環境にはなく、衛星データの加工には高い専門性や高価な処理設備,ソフトウエアが要求されることから、産業利用は限定的な状況でした。「Tellus(テルース)」は、こうした企業や個人の衛星データ利用への参入障壁を取り除くことを目的に、衛星データおよびその分析,アプリケーションなどの開発環境を無料で提供するようです。「Tellus(テルース)」を使う開発者が増えるかどうかが成功への鍵と言えます。
 
記者発表会終了後は、同会場にて一般の方もお呼びし、様々な業界の有識者をゲストに迎え、「Tellus(テルース)」の利活用や未来を考える機会となるイベント「Tellus SPACE xData Fes.」が行われました。