【宇宙ビジネス超入門】2023年3月の動向
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。
お元気でしたか。
本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2023年3月に起こった私の気になるトピックニュースを3つご紹介します。
IHI、ノースロップ・グラマンと人工衛星協業の覚書を締結
©️IHI
3月中旬にIHIとノースロップ・グラマンは、宇宙における安全保障への貢献を目指して、宇宙状況監視等で必要とされる小型・高機動人工衛星の日本への提供に向けて連携,協業する覚書を締結したと発表しました。
日本および米国、さらにはグローバルな宇宙安全保障に貢献するため、ノースロップ・グラマンの既存の衛星バスを利用することで合意しています。
2022年12月に制定された国家安全保障戦略や国家防衛戦略の中にも、宇宙状況監視衛星の必要性が明記されていますので、当然の流れであり、最高のパートナーになりますね。
NASAとAxiom Space、次世代型宇宙服のプロトタイプを公開
©️NASA/Axiom Space
3月中旬にNASAとAxiom Spaceは、アルテミス計画の月面着陸の際に使用される、次世代型宇宙服(AxEMU)のプロトタイプを米テキサス州ヒューストン宇宙センターにて開催されたMoon 2 Mars Festivalで公開しました。
Axiom SpaceはNASAから2022年に次世代型宇宙服の開発企業として選定されており、2025年実施のアルテミス計画第3弾で、宇宙飛行士が月面着陸する際にも着用する予定となっています。
もしかしたら、先日、宇宙飛行士候補に選ばれた諏訪理さんや米田あゆさんも着用する機会があるかもしれませんね。
Relativity Space、世界初の3Dプリンターロケット打ち上げ
©️Relativity Space
3月下旬にRelativity Spaceは、米フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地から世界初の3DプリンターロケットTerran1を打ち上げました。
ただ、残念ながらロケットの1段目と2段目の切り離しは成功したのですが、2段目のエンジンに上手く点火せず、予定していた軌道には届きませんでした。
Terran1は全重量の85%が3Dプリンターで製造され、部品の数は従来の約100分の1で、製造期間も従来の約10倍のスピードとなっています。3Dプリンター,人工知能,自律型ロボットを融合させることで低コスト化に成功していますね。
まとめ
まとめとして、3月の動向は、
宇宙状況監視衛星の必要性
次世代型宇宙服の開発
3Dプリンターロケットの現実味
といったところでしょうか。
リンク
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