【宇宙ビジネス超入門~2023年号外ニュース④~】NASA、有人火星探査に向けて原子力ロケットエンジンを開発!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。宇宙ビジネス超入門者向けに、世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを1つご紹介します。
号外ニュースになるんですけど、本日は「NASA、有人火星探査に向けて原子力ロケットエンジンを開発!」について述べますね。
NASA、有人火星探査に向けて原子力ロケットエンジンを開発!
©DARPA
1月下旬に米航空宇宙局(以下、NASA)は、米国防高等研究計画局(以下、DARPA)と協力して、原子力を活用した核熱推進(NTP)ロケットエンジンを開発すると発表しました。
これは将来の有人火星探査を見越しての開発であり、早ければ2027年にも実証試験を行う計画となっています。
核熱推進ロケットエンジンは、小型原子炉での核分裂反応による熱で、推進剤を加熱し膨張させて噴射するものです。
NASAによると、従来の固体燃料や液体燃料などの方法と比べて、3倍以上エネルギー効率が良くなるようです。また、火星への飛行には現在の技術では約8カ月かかるのですが、核熱推進ロケットエンジンであれば約4カ月にまで短縮出来ます。
飛行期間を短縮することで、宇宙飛行士の宇宙放射線の被ばくなどの健康リスクを大幅に減らせますし、また食べ物などの輸送物質も少なくて済みます。
DARPAによると、実証試験で使うロケットを製造する業者は今年3月頃までに選定する予定です。
宇宙開発における原子力の利用は、地球と同様に安全性をどう確保するかが課題となりそうですね。
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