【宇宙ビジネス超入門~2022年号外ニュース㉚~】ispace、月着陸船の打ち上げが成功し来年4月に到着!

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。宇宙ビジネス超入門者向けに、世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを1つご紹介します。

号外ニュースになるんですけど、本日は「ispace、月着陸船の打ち上げが成功し来年4月に到着!」について述べますね。

ispace、月着陸船の打ち上げが成功し来年4月に到着!


©ispace

12月11日に株式会社ispace(以下、ispace)は、民間月面探査プログラムHAKUTO-Rのミッション1である月着陸船(ランダー)を米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げに成功したと発表しました。

スペースX社のファルコン9ロケットで打ち上げられたのですが、ロケットから分離後はエネルギーを大幅に節約するため一旦地球から約150万kmまで離れ、遠回りしながら月の周回軌道に入る計画となっています。


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月着陸船は高さ約2.3m,幅約2.6m,重さは約340kgあり、JAXAと株式会社タカラトミーらが共同開発した超小型の変形型月面ロボット「SORA-Q」やアラブ首長国連邦(UAE)の月面探査車「Rashid」など7つのペイロードを搭載しています。

着陸は来年4月末頃の予定で、東京都中央区日本橋の管制室から遠隔で制御して、世界初の民間による月面着陸を目指しているんです。

JAXAも超小型探査機「OMOTENASHI」で日本初の月面着陸を目指していましたけど、残念ながら成功しませんでした。ただ、来年度に小型月着陸実証機「SLIM」の打ち上げを予定しています。

ispaceの袴田武史CEOは「宇宙ベンチャーとして、新たなステージに立てたかなと。これからが本当の挑戦になってくる。月への着陸をしっかりと目指していきたい。」とコメントしています。

今回のミッション1は、先月11月4日に内閣府より宇宙資源の探査及び開発の許可を受けており、NASAと契約した月資源の商取引が行われると、世界初の月資源の商取引となります。ミッション2の方は、2024年にペイロードとしてマイクロローバー(小型月面探査車)を月に輸送し、月のレゴリスを採取してNASAと月資源商取引を行う計画となっています。

ロケット追加点検や天候不良などを理由に4回延期された打ち上げですが、来年4月が今から待ち遠しいですね。

 

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