【宇宙ビジネス~2022年JAXAニュース⑯~】はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウから液体の水を初確認!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。
本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、JAXAニュースになるんですけど、「JAXA、2件の新たな宇宙生活用品を2023年以降ISSに搭載予定!」について述べますね。
はやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウから液体の水を初確認
©JAXA
9月23日に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は小惑星探査機はやぶさ2が2020年12月6日に持ち帰った小惑星リュウグウのサンプルの中に液体の水を発見したと発表しました。
この水は、かつてリュウグウ母天体にあった水であり、塩や有機物を含む炭酸水であるとのことです。この発見により、地球の水や有機物の起源は、地球に衝突した小惑星からもたらされたという仮説を補強する成果になっています。
また、リュウグウ母天体の誕生から衝突破壊までのプロセスをコンピュータによるシュミレーションで再現しています。
小惑星の形成進化のシュミレーションに、実際の小惑星のサンプルの硬さや温まりやすさなどの測定結果を取り入れたのは世界初であり、より精密な小惑星進化の描像が明らかになりましたかね。
シュミレーションの図はこんな感じです。
©JAXA
このシュミレーションにより、リュウグウ母天体は太陽系形成から約200万年後に集積し、その後300万年をかけておよそ50℃まで温まり、水と岩石の化学反応が進行したこと、直径100km程度のリュウグウ母天体を破壊した衝突天体の大きさはせいぜい直径10km程度であること、現在のリュウグウは衝突点から離れた領域の物質から出来ていることが分かっています。
尚、アメリカの科学誌Scienceにも2022年9月23日付で掲載されています。
現在では、小惑星リュウグウの直径は、1kmもありませんので、100分の1以下になってしまったことになりますね。