【宇宙ビジネス~2022年JAXAニュース⑬~】JAXAと日立造船、世界で初めて宇宙で充放電出来ることを確認!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。
本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、JAXAニュースになるんですけど、「JAXAと日立造船、世界で初めて宇宙で充放電出来ることを確認!」について述べますね。
JAXAと日立造船、世界で初めて宇宙で充放電出来ることを確認!
8月5日に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と日立造船株式会社(以下、日立造船)は、国際宇宙ステーション(ISS)のきぼう日本実験棟に設置した全固体リチウムイオン電池の実証実験を実施し、世界で初めて宇宙で充放電出来たことを確認したと発表しました。
JAXAと日立造船は、宇宙探査イノベーションハブの研究提案公募の枠組みの下、2016年から全固体リチウムイオン電池の共同開発を行ってきました。
この全固体リチウムイオン電池は-40℃~120℃という広い温度範囲で使用可能であり、かつ、安全性が高く破裂発火のリスクが極めて小さいため、温度差の激しい、真空で放射線に晒される宇宙環境で利用する設備の小型・軽量化や低消費電力化に寄与することが可能なんです。
そのため、従来宇宙で使用している有機電解液のリチウムイオン電池では難しかった省スペース化が求められる小型機器への適用や船外実験装置などでの使用が可能になります。
将来的な用途としては、月面に設置する観測機器や、小型のローバ、更に大容量化を実現した後には、本格的な大型のローバなどの宇宙機での使用が期待されています。
また、地上での用途では、低温や真空環境下にある産業装置や高温滅菌を要する医療機器などへの展開を検討しているようです。やはり、宇宙と地上双方での用途拡大が理想ですよね。
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