編集長の呟き ~SMALLSAT SYMPOSIUM 2019~

2019年2月5日から7日にアメリカのシリコンバレー(サンノゼ)でSMALLSAT SYMPOSIUM 2019が開催されました。海外の宇宙関連SYMPOSIUMに私は初めて参加しましたので、簡潔に感想をお伝えします。

参加するにあたり、海外のサイトから直接申込出来ますので大変便利です。3日間すべてのセッションの一般入場料は、朝食・昼食・夕食の3食の軽食付で1,395ドルです。日本人の感覚では、1日約5万円の一般入場料は高く感じますが、ネットワーキング料込みの料金と考えれば納得します。主催者側はクオリティに自信があり、また商売としてもしっかり稼ぐ姿勢があります。
宇宙ビジネスのマーケットそのものが日本と比較出来ない程大きく、産業としても成り立っているのでしょう。
入場者は世界各地から集まり、少なくとも数百人以上いましたので、アメリカの宇宙ビジネスの現状を理解する上で貴重な経験を得たと言えます。

■セッション


 
セッションは数名で意見を出し合うことが多く、具体的なテーマを挙げると、下記などの興味深いものがいくつもありました。
「Interpreting Small Satellite Industry Growth,Value and Size」
「Constellation-Broadband Communications from SmallSats」
「Earth Observation:SmallSat Innovations and Advantages」
「Prime Contractors and the SmallSat Market」
「The Evolving Business Case for Small Satellites」
 

 
セッションの中でのアンケートの回答で印象に残ったものを紹介すると下記等です。
「What have been the key enablers to develop the EO business?」⇒「Component miniaturization」
「Do you see the smallsat market to primarily be?」⇒「Earth imaging/observation」
「Which smallsat-related market is most attractive over the next 5 years?」⇒「Narrowband communications/IoT」
 
ただ、参加者との意見交換を通して、現在の状況は「EO bubble」に見えている方が多いように感じました。それはアメリカだけでなく、日本も同様でしょう。好景気が続く世界経済のお金は、将来性のある宇宙ビジネスに流れ、バブル気味になっているようです。

■まとめ

宇宙産業の民間事業は、アメリカが世界を引っ張っていますので、最先端の情報収集をしながらトレンドをつかみ、日本で提供出来るサービスを考えることが大切です。
Space Bizは、まず日本国内の宇宙ビジネスの手引きとなる宇宙ビジネス情報サイトを目指していこうと編集長の立場で決意しました。今後も、日本国内にある宇宙ビジネスの宝を発見し、紹介していきたいと思います。