【おすすめ宇宙映画を語る~宇宙開発の歴史が学べる宇宙映画4選~】宇宙ビジネス編集長太田裕二×映画脚本家石橋勇輝の対談
対談動画
冒頭
編集長「はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。対談の相手は、お馴染みのいっしーです。宜しくお願いします。いっしー、今回はこちら、おすすめ宇宙映画を語る『宇宙開発の歴史が学べる宇宙映画4選』になります。」
いっしー「おー、4つに戻って来ましたね。」
編集長「宇宙人映画ではなく、宇宙映画の厳選シリーズ第一弾ですね。我々、宇宙関連映画100本以上観た中での4選ですからね。
ちなみに4選は
『ライトスタッフ』
『ファースト・マン』
『ガガーリン 世界を変えた108分』
『ドリーム』
になります。」
ライトスタッフ
編集長「では、いっしー、早速、1作目、宇宙開発の映画では最高峰とも言える『ライトスタッフ』からいきましょうか。」
いっしー「今回、お選びした4選はリアルな宇宙開発の歴史が学べる、かなり勉強になるシリーズになっています。
5つの基準
①浸れる度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
②面白度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
③びっくり度⭐︎⭐︎⭐︎
④泣ける度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
⑤知識量 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
でランク付けしております。
『ライトスタッフ』はですね、①浸れる度と⑤知識量で5点満点を取っています。私の独断と偏見ですけど。」
編集長「満点か。でも、分かりますね。」
いっしー「宇宙開発の歴史を描く草分け的な映画なんですよね。それまで宇宙の映画っていったら、フィクションですよね。スペースフィクション、スペースファンタジーで、どんどん空想を膨らませていく内容のものが多かったんですけど。『ライトスタッフ』はリアルな宇宙開発の歴史に密着して、光と影を描き切った、珍しい作品かなと思いますね。ただですね、少し長いので、②面白度としては若干落ちますね。」
編集長「3時間超あるんですよね。3時間20分位かな。結構、長いです。でも、厭きないよね。」
いっしー「そうですね。オーソドックスな展開ではあるんですけど、リアルに密着しているだけ、事実は小説よりも奇なりってところがあって、意外な展開があったりしますね。」
編集長「その辺がおすすめになりますかね。」
いっしー「こちら一人一人の宇宙飛行士にスポットが当たっていく展開になっているので、好きな宇宙飛行士の方がもしいらしたら、その方のところだけ観るとか、そういった見方でも勉強になるのかなと思いますね。」
編集長「なるほど。この作品はマーキュリー計画の宇宙飛行士を描いているんですよね。観ていただくと分かるんですけど、男中心の英雄伝ですよね。」
いっしー「確かに、女性の影があまりないですよね。」
編集長「でも、僕としては非常に面白かったので、これはおすすめですね。」
いっしー「これ、ほんとに泣ける映画ですね。」
編集長「泣ける映画ですね。」
ファースト・マン
①浸れる度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
②面白度 ⭐︎
③びっくり度⭐︎⭐︎⭐︎
④泣ける度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
⑤知識量 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
編集長「では、2作目は『ファースト・マン』になります。」
いっしー「こちらはですね、『ラ・ラ・ランド』の監督とキャストが集ったという打ち出し方で有名になった作品だと思うんですけど。観てみると意外にですね、『ラ・ラ・ランド』のテイストとは一転して、物悲しげなテイストになっております。」
編集長「わびさびの世界ですね。」
いっしー「海外の人がつくったとは思えない、日本的なわびさびが漂う作品になっているんですけど。私の格付けで言うとですね、①浸れる度が4⑤知識量も4、割と勉強になります。かなり、リアルに描いているので。ただですね、②面白度と③びっくり度は落ちています。
②面白度のところで言えば、エンターテインメント性を求めて観ると、少し残念な感じかもしれないですけど、宇宙飛行士をここまで人間的に描いた、自分の娘に対する愛情を引きずる父親という形としての宇宙飛行士像を描き切った作品は今までなかったものですので、映画史的な観点での面白さで言えば、ある意味ピカイチの作品なのかなと思いますね。」
編集長「なるほど。『ライトスタッフ』と対照的で、『ライトスタッフ』は英雄伝じゃない。『ファースト・マン』の主人公ニール・アームストロング氏が英雄ではなくて、一人の人間として描かれているって感じになっていますね。」
いっしー「一人の人間として、宇宙飛行士がどう生きたかという心のひだが描かれています。英雄としてのニール・アームストロング氏を崇拝している方からは抗議の電話と手紙が来たと言われているんですよね。一見する価値はあるかなと。泣ける度は高いですね。」
編集長「一つ補足で言うと、月面着陸50周年記念の映画なんですよね。」
いっしー「あー、なるほど。そういった意味があるんですね。」
ガガーリン 世界を変えた108分
①浸れる度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
②面白度 ⭐︎⭐︎
③びっくり度⭐︎
④泣ける度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
⑤知識量 ⭐︎⭐︎⭐︎
編集長「では、3作目は『ガガーリン 世界を変えた108分』になります。」
いっしー「先程とは一転してですね、まさに英雄としての宇宙飛行士を描き切った作品になってまして、①浸れる度は満点5。ただですね、展開がオーソドックスすぎるので、もしかしたら映画を観られている方にとっては、②面白度は落ちてしまうかもしれません。⑤知識量としては真ん中の3です。当時の旧ソ連の宇宙開発の実情というのが、どういうものだったのかが意外にリアルに描かれていて。ほんとに原始的な機械で、最先端テクノロジーというかは、揺りかごみたいなもので無重力状態を再現したりとか、ほんとに宇宙に生きて行けるかどうかすら分からない、そういった状態のユーリ・ガガーリン氏が描かれているので、歴史的な勉強にはなるのかなと思いますね。」
編集長「こちらもね、ガガーリン生誕80周年記念の映画なんですよね。英雄賛美だよね。旧ソ連の英雄として。ただ、人生はね、30代で亡くなってしまったので、悲劇だよね。」
いっしー「晩年はね。ただ、ロシア人にとって、ガガーリンはどういう存在なのか、分かりやすく描かれていると思いますね。」
編集長「旧ソ連とアメリカの政治的な比較みたいなものも作品通してみると、垣間見えるところがあるよね。」
いっしー「人間をより大事にするのか、それとも国家の目標達成を大事にするのか、価値観の違いがかなり出てますよね。」
編集長「体系的にいろいろと映画を観ていくとね、比較して観れるのが面白いよね。」
ドリーム
①浸れる度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
②面白度 ⭐︎⭐︎⭐︎
③びっくり度⭐︎⭐︎⭐︎
④泣ける度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
⑤知識量 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
編集長「では、4作目は『ドリーム』になります。」
いっしー「女性が中心の映画で、政治的な意味合いが強い映画だと感じると思うんですが、ランク付けとしては全部の項目で5点満点の4点位でした。バランスの取れた作品になっているのかなと思いまして。仕上がりはとても良いのかなと。特にですね、スポットを当てている職業自体が計算手という職業なんですよね。軌道とかを手計算して、経度緯度何℃に落ちるとかを計算する仕事です。あと、黒人女性が宇宙開発史の中で、どういった役割を担ってきたかということが克明に描かれていますね。こんなところで、黒人女性が活躍していたんだっていうことが分かる、そういった歴史の意外なところが発見出来るっていう面白さがありますね。」
編集長「天才の黒人女性なんだけど、差別を受けるんだよね。あんまり、現代だと考えにくいよね。それがね、数十年前にアメリカでもあったんだという。」
いっしー「差別がありつつ、月に行く目標のために一致団結するのはアメリカらしいのかなと。」
編集長「差別があっても月に向けてはね、一致団結してるよね。あとは、今、デジタル化がどんどん進んでいってはいるんだけど、アナログの信頼感っていうのかな。やっぱり、人間の直感力とかね、ほんとは大事だよっていうのが隠れたメッセージとしてありますよね。」
いっしー「実際に歴史を動かしたりとか、ほんとに月に着陸した時に必要だったのは手計算だったんですよね。」
編集長「デジタルを動かすのも人間だから、そこを間違ってはいけないよってところですかね。」
いっしー「行き過ぎたコンピュータ文明に対する警鐘を鳴らしているのかなと思いますね。」
まとめ
編集長「今回は厳選シリーズ第一弾ということで、4選をご紹介しましたけど、これで終わらないんですよ。まだ、続きます。厳選シリーズ第2弾もやります。」
いっしー「おめでとうございます。」
編集長「今回は『宇宙開発の歴史を学べる宇宙映画4選』というテーマでしたけど、次回はまた違うテーマでやりたいと思います。」
いっしー「今回は、ちょっと真面目でしたけど。」
編集長「今回は真面目でしたね。もうちょっと面白く次回はやりたいと思います。では、次回もお楽しみに。バイバイ。」
いっしー「バイバイ。」
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