【宇宙ビジネス編集長の2022年時事ネタ放談⑭】大林組とTOWING、月の模擬砂と有機質肥料で作物の栽培に成功?!

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。

編集長の時事ネタ放談は、私の気になる時事ネタを独り言のようにつぶやくコーナーです。

今回の時事ネタは「大林組とTOWING、月の模擬砂と有機質肥料で作物の栽培に成功?!」です。

月の模擬砂と有機質肥料で作物栽培に成功

2月7日に株式会社大林組(以下、大林組)と株式会社TOWING(以下、TOWING)は共同で月の模擬砂と有機質肥料を用いた植物栽培を実証実験し、作物の栽培に成功したと発表しました。

大林組は、月の砂をマイクロ波やレーザーを用いて建材化する技術開発をJAXAなどと実施しており、TOWINGは無機の多孔体を設計する技術を保有しています。

また、TOWINGは国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が開発した人工的に土壌化を行う技術を活用し、有機質肥料を用いた人工土壌栽培を可能にするノウハウも保有しています。

今回の植物栽培実験ではそれらの知見を組み合わせて、月の模擬砂から多孔体を設計・製造し、それを土壌化してコマツナを栽培したんですよね。写真を3枚ご紹介しますけど、こんな感じです。

ちらの技術の特長は主に3つあります。

1つ目に宇宙で発生する廃棄物を有機質肥料として利用出来る人工土壌です。廃棄物を循環利用するため、化学肥料の製造が不要になります。

2つ目に高い回収率で多孔体を製造出来ることです。土壌とする多孔体は月の模擬砂をマイクロ波で加熱焼成して製造するんですけど、偏りなく均質に加熱出来ます。

3つ目に様々な植物種の栽培と食味を再現していることです。土壌由来の微生物を利用するなど土壌で育てる条件に近いので、根菜類や大きな作物などの栽培も可能なんです。

宇宙で大根、人参、じゃが芋などの栽培を想像すると夢が広がりますね。

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