【おすすめ宇宙映画を語る~ライトスタッフ編~】宇宙ビジネス編集長太田裕二×映画脚本家石橋勇輝の対談

対談動画

 

冒頭

編集長「はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。対談の相手は、お馴染みのいっしーです。宜しくお願いします。いっしー、今回はこちら、ライトスタッフという映画なんですよ。」

いっしー「こちらは結構有名ですよね。」

編集長「私の好みというか、宇宙開発の映画では最高峰かなと勝手に思ってます。」

いっしー「そうですね。草分け的存在でもあり、且つ最高峰かもしれないですね。」

編集長「半世紀前のマーキュリー計画の宇宙飛行士なんだけど、当然、英雄になるよね?」

いっしー「そうですね。」

編集長「まだ、少なかったしね。宇宙開発競争で旧ソ連に対抗した時代を描いているんですよね。」

いっしー「ライバル心が描かれてますね。」

編集長「アメリカの有人宇宙飛行計画は、マーキュリー計画の後、ジェミニ計画,アポロ計画と続いていくんですよね。アポロ計画はみんな聞いたことはあるよね。」

いっしー「アポロ計画は一番有名ですね。お菓子にもなっていますので。」

編集長「あー、そうか、そうか。そういった意味でね、馴染みがあるんだよね。今回も3つ位に論点を絞って語ってもらいたいと思ってます。では、いっしー、早速、1つ目の論点はどうですか。」

論点1:「実話に基づく宇宙映画」の金字塔

いっしー「まずはですね、こちらがつくられた時代的な背景ついてお話したいと思います。1983年に制作されていまして、1977年に『スター・ウォーズ』や『未知との遭遇』が制作されていますので、SF映画の全盛期にノンフィクションの映画としてつくられ、当時はセンセーショナルなものでした。しかもですね、全く観客に媚びない3時間の長尺で、自分が描きたいものを描くという。」

編集長「3時間30分近いよね。」

いっしー「A面B面ありますからね。DVDが。なので、そういった意味では、凄くチャレンジングな作品だったのかなと思いますね。興行収入的には少し残念だったんですけど、やっぱり、映像への徹底的なこだわりが感じられまして、あえてCGとかあまり使わずにローテクにこだわって撮影したということで映像的にも凄く勉強になるかなと思います。」

編集長「興行収入的には残念ですけど、やはり3時間超の映画は長いよね。ただ、あまり厭きなかったかな。長さを感じさせない。」

いっしー「確かに英雄伝を一つ一つ観ていく感じで。」

編集長「ただ、やっぱり、シリーズ化したら良かったのにと感じますね。」

いっしー「そうですね。ドラマで一人一人追っていく方が面白かったかもしれないですね。」

編集長「そっちの方がファンが増えていったように思いますね。あと、男らしすぎる映画なので、女性が入り込む隙がないよね。男性の世界をひたすら描いているので。」

いっしー「男、男、男って感じで。」

編集長「僕としては凄く好きな映画なんだけど、女性とか、子供、若者を味方につけないと、大ヒットは難しいかもね。でも、凄くいい映画です。」

いっしー「伝説級の作品かなと思います。」

論点2:一人一人の宇宙飛行士がたどる、栄光と挫折

編集長「では、2つ目の論点はどうですか。」

いっしー「先程、おっしゃった通り、一人一人の宇宙飛行士がたどる栄光と挫折が際立つ作品になりまして、現代の英雄伝のような仕上がりになっているのかなと思いますね。ほんとにですね、こちらざっくりストーリーを説明しますと、最初の宇宙飛行士、マーキュリー計画に参加する人間を募集する際に、大学卒業者の方とか、エリート達に頼もうとしたんですけど、エリート達はカプセルに入るのが格好悪いと拒絶してしまって。そこで集まってきたのが、挫折した人達というか、一風変わった人達ですね。そういった高卒の方とかを集めて、新しい挑戦に挑ませるというストーリーになっていまして。その主人公達がですね、それぞれの目標に向かって突き進むという描写がされているんですけど。その一人一人が経験するドラマがですね、ほんとに際立つ作品になっているかと思います。」

編集長「もう一人の主役は、人類初の有人超音速飛行に成功したチャック・イェーガー氏だよね。隠れた主役だよね。」

いっしー「隠れた主役ですね。あの方の情熱がなければ、人類が音速を超えることはなかったんじゃないかと思いますね。そういった男のロマンがありますよね。」

編集長「宇宙飛行士の道を歩まず、我が道を行くのは彼らしくて好きですね。自分の信念を貫き通すという。」

いっしー「今となって振り返ってみると、宇宙飛行のために進んできたように見えますけど。それが実は音速を超えたいというロマンに裏付けられたものだったと思いますし。」

編集長「イェーガー氏は、実は一昨年まで生きていたんですよね。新聞記事でチラッと見たんだけど、97歳まで長生きされて。約1世紀の間、宇宙開発の歴史っていうのを、その後も見守り続けていたんです。ちょっと感動的だよね。映画の世界で終わってないんですよ。まだ、これから半世紀生きていたという。」

いっしー「そうなんですね。今、観返すべき作品ですね。」

編集長「そう思いますね。では、3つ目の論点はどうですか。」

論点3:その後の映画史に大きな影響を与えた

編集長「では、3つ目の論点はどうですか。」

いっしー「その後の宇宙映画史に大きな影響を与えた作品になっていまして、ある種、草分け的な存在ですね。他にどんな作品があるかというと、『アポロ13』とかですね。あと、『ファースト・マン』。こちらは最近の作品ですね。日本でいうと、『HAYABUSA』ですね。宇宙開発って映画と密接関わっていると思うんです。多く人々の宇宙の関心を呼び覚まして予算をゲットして、実際に宇宙開発にいくので。『宇宙兄弟』は日本では有名だと思うんですけど、あそこで描かれる適性検査のシーン、肺活量を試したりとかのシーンも、ここに原形があるのかなと思いますね。あとですね、この作品の面白いところとしては、事実をどう脚色してドキュメンタリーにするかという視点としては面白いと思います。これだけ多くの登場人物、しかも時代が結構離れているんですけど、それを3時間30分程で凝縮するのは大変な作業だったのかなと思います。もともとは、ほんとに長ったらしい原作小説を映画に凝縮したということなので、試行錯誤のプロセスも長かったと伺ってますので、そういった意味でもクリエーターにとっても参考になる作品かと思います。」

編集長「おすすめ宇宙映画を語るの方は、宇宙人は出て来ませんので、必然的に宇宙開発の映画の対談が多くなるかもね。もちろん、『アポロ13』や『ファースト・マン』も対談したいと思ってます。」

いっしー「まさに今後の対談のスターターとして、凄くいいじゃないかと。」

編集長「宇宙開発の映画は挑戦や勇気といったことが学べますけど、舞台裏では宇宙飛行士の家族愛や友情なんかも描かれると心温まる作品になりますね。」

いっしー「人間ドラマが描かれているんですよね。」

編集長「そういった視点で観ると、面白いかもしれないね。」

まとめ

いっしー「屍累々の上に宇宙開発の発展があるのかも。ジェフ・ベゾス氏やイーロン・マスク氏が宇宙に行けるのも、こういった人達のお陰なのかもしれないですね。」

編集長「そうかもしれないね。では、次回もお楽しみに。バイバイ。」

いっしー「バイバイ。」

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