【宇宙ビジネス超入門】2021年の動向(日本編)

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【宇宙ビジネス超入門】2021年の動向(日本編)

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。

いかがお過ごしでしょうか。

本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2021年に日本で起こった私の気になるトピックニュースを3つご紹介します

 

全国初、自治体主導の福井県民衛星すいせん打ち上げ成功

3月下旬に福井県と県内企業が連携して開発した超小型衛星すいせんが、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げに成功しました。

すいせんは、縦横60㎝,高さ80㎝,重さ100kgの超小型衛星で、上空600kmから撮影した画像は地上2.5mのサイズを識別出来ます。宇宙ベンチャー企業の株式会社アクセルスペースが設計したものですね。

福井県は地域活性化を模索していたのですが、次なる産業として、人工衛星の製造と衛星データの利活用にたどり着いたようです。災害状況を知ったり、防災の情報源にもなりそうですね。

 

H3ロケットの後継機は再使用型で2030年にも打ち上げ

5月中旬に文部科学省の有識者検討会は、打ち上げたロケットの一部を使い回す再使用型の国産1号機を開発し、2030年頃の打ち上げを目指す中間報告をまとめるようです。

現在ですと、H-ⅡAロケットの打ち上げ費用は約100億円で、H3ロケットになると約50億円に抑えられると言われています。

そして、今回の再使用型ロケットを開発すれば、25億円程度まで引き下げられるようです。

既にJAXAは1段再使用飛行実験プロジェクトを行っておりますので、ロケットの標準が、使い捨てから再使用型に変わる転機になるかもしれません。

 

宇宙空間での資源の所有権を民間企業に認める宇宙資源法が成立

6月中旬に月などの宇宙空間で採取した水や鉱物といった資源の所有権を民間企業に認める宇宙資源法が参院本会議で自民党,立憲民主党など与野党の賛成多数で可決し、成立しました。

現在、類似の国内法を有する国は、米国,ルクセンブルク,アラブ首長国連邦の3カ国だけですので、日本が4カ国目となり政府としても国際ルールを主導していきたい考えでしょうね。

宇宙条約では、月などの天体の領有は禁止されていますが、宇宙資源の所有権は明記されていません。ですから、月面探査などの宇宙開発が本格化する中で、民間企業が参入しやすくなる法律です。

実は3つのトピックニュース以外にも、月面産業ビジョン協議会が月面産業ビジョンを日本政府に提出したり、11道県知事が岸田首相へ宇宙産業振興に向け要望を提言したりと政府への働きかけが結構あったんですよね。

政府主導だけでなく、民間や地方から政府へ提言することによって、日本の宇宙ビジネスも盛り上がるのかなと思いますね。

 

まとめ

日本編を見ると、
 
自治体主導の超小型衛星製造
ロケットの標準が使い捨てから再使用型に変化
宇宙資源法成立で国際ルール主導

 
などがキーワードになりそうです。

2021年がどんな年だったのかは、こちらの日本編と世界編を併せて見ると、宇宙ビジネスの動向がより明確に見えてくると思います。

ご清聴ありがとうございました。チャンネル登録お願いします。

 

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