【宇宙ビジネス超入門】2021年の動向(世界編)

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【宇宙ビジネス超入門】2021年の動向(世界編)

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。

いかがお過ごしでしょうか。

本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2021年に世界で起こった私の気になるトピックニュースを3つご紹介します

 

2021年は火星探査ラッシュの年


©NASA

2月上旬から中旬にかけて、アラブ首長国連邦(以下、UAE)の探査機「Hope」と中国の探査機「天問1号」が火星周回軌道に到達し、米国の探査車「Perseverance(パーサビアランス)」が火星に到着しました。

今まで、火星周回軌道の到達や火星に着陸した国は、米国,旧ソ連,欧州,インド,UAE,中国しかないんです。

地球と火星が約2年2カ月ぶりに近づいた2020年7月に、この3カ国は探査機と探査車を打ち上げているんです。効率良く火星探査が出来る時期に合わせたんでしょうね。

2021年は、UAEが建国50周年,中国が共産党創立100周年なので、宇宙から国威発揚ですかね。

その後、4月中旬にNASAは火星でヘリコプター飛行に成功し5月中旬には中国の無人探査機『天問1号』が火星への着陸に成功しました。

 

世界初、民間人だけによる地球を周回する宇宙旅行は成功


©SpceX

9月中旬に民間人の乗客4人を乗せたスペースX社の宇宙船クルードラゴンが、約3日間の地球周回の宇宙旅行を終えて、米国南部フロリダ州の沖合に無事着水し帰還しました。

この宇宙飛行はインスピレーション4と名付けられ、世界初の民間人だけによる地球を周回する宇宙旅行となったんです。

今回、国際宇宙ステーションの高度約400kmよりも高い高度約585kmだったので、地球周回軌道に到達しました。

クルードラゴンの飛行は、ほぼ自動操縦で完結していて、地上からも遠隔操作出来るんですよね。技術の進歩には感心します。

その前の7月中旬にベゾス兄弟らが搭乗したBlue Origin社の宇宙船ニューシェパードが自動操縦で高度100km(カーマンライン)を越えた有人宇宙飛行に成功しているんです。宇宙旅行幕開けの予感がしますね。

 

NASA、アルテミス計画の有人月面着陸が2025年以降に延期

11月上旬にNASAのビル・ネルソン長官は、アルテミス計画の有人月面着陸が2024年の実現から2025年以降に延期されるとの見通しを発表しました。

理由はですね、月面着陸する宇宙船開発に伴う民間企業への委託をめぐって、Blue Origin社から提訴されたことや新型コロナウイルスの流行,予算不足などで大型ロケットの開発に遅れが生じていたようです。

中国との競争もあり、トランプ政権が2028年の計画から4年前倒しをした経緯があります。

アルテミス計画では、日本人宇宙飛行士初の月面着陸も期待されていますので、月周回有人拠点Gatewayなどで米国との協力を進めていただきたいですね。

ちなみにGatewayは2024年に建設開始となります。3月上旬にロシアと中国が月基地建設で合意し、アルテミス協定に対抗していますので、月探査も目が離せないですね。

 

まとめ

世界編を見ると、
 
火星探査ラッシュ
宇宙旅行の幕開け
アルテミス計画の遅れ

 
などがキーワードになりそうです。

2021年がどんな年だったのかは、こちらの世界編と日本編を併せて見ると、宇宙ビジネスの動向がより明確に見えてくると思います。

ご清聴ありがとうございました。チャンネル登録お願いします。

 

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