【宇宙ビジネス~2021年JAXAニュース㉕~】ISSで世界初となる袋型培養槽技術による栽培実験を実施!

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。

本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、JAXAニュースになるんですけど、「ISSで世界初となる袋型培養槽技術による栽培実験を実施!」について述べますね。

ISSで栽培実験を実施

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)、株式会社竹中工務店(以下、竹中工務店)、キリンホールディングス株式会社(以下、キリン)、国立大学法人千葉大学(以下、千葉大)、東京理科大学(以下、東京理科大)は、将来の月探査等での長期宇宙滞在時における食料生産に向けた技術実証を目的として、世界初となる宇宙での袋型培養槽技術の実証実験を、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟内で実施したと発表しました。

JAXA宇宙探査イノベーションハブの共同研究提案公募の枠組みの下、2017年から宇宙での適用も想定した袋型培養槽技術の共同研究を行っていたんです。

袋型培養槽技術は、小型の袋の内部で植物を増殖させる点が特長的です。密閉した袋内で栽培されたレタスはこんな感じです。

この技術を用いた栽培方式は、密閉した袋内で植物を栽培するため、雑菌の混入を防ぎ、臭気発生がないコンパクトなシステムになります。また、設備も簡易でメンテナンスしやすく、省エネルギー性があり、人数に合わせた数量調整も容易なんです。

今回の実験は、2021年8月27日から10月13日までの48日間とし、期間中に培養液の供給および空気交換を行い、生育の促進を図りました。9月10日にはレタスの本葉を確認し、その後も順調な生育を続け、収穫に至ったようです。

実証実験用に開発した栽培装置は、打ち上げ時の積載重量低減のため、大きさ(幅44cm×奥行35cm×高さ20cm)と重量(5kg)を抑えながらも、3袋の栽培が可能なんです。実証実験用栽培装置はこんな感じです。

将来的には、この袋型培養槽技術を用いることで、一度に大量の葉菜類の栽培だけでなく、ウイルスフリーな苗の育成にもつながるなど、惑星探査時の長期の宇宙船内滞在時や滞在施設での大規模栽培への活用が期待されます。

月面農場モデルイメージも見てもらいましょうかね、こんな感じです。

今後がとても楽しみですね。

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