【宇宙ビジネス編集長の2021年時事ネタ放談56】アストロスケール、ELSA-dで模擬デブリの再捕獲に成功?!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。
編集長の時事ネタ放談は、私の気になる時事ネタを独り言のようにつぶやくコーナーです。
今回の時事ネタは「アストロスケール、ELSA-dで模擬デブリの再捕獲に成功?!」です。
ELSA-dで模擬デブリの再捕獲に成功
©アストロスケール
8月下旬に株式会社アストロスケールホールディングスは、デブリ除去技術実証衛星ELSA-dの実証において、捕獲機(サービサー)が磁石を活用した捕獲機構を用いて、模擬デブリ(クライアント)の捕獲実証に成功したと発表しました。おめでとうございます!
デブリ除去を含む軌道上サービスを提供する上での大きな課題は、対象となる物体の捕獲ですよね。
今回の実証結果により、捕獲対象物体として運用が終了するなど機能停止した衛星を、サービサーが捕獲出来ることを証明したんです。
実証フェーズ3a
今回の実証フェーズ(フェーズ3a)の成功は、世界に先駆けて行うデブリ除去技術実証における大きな一歩だと思います。
現在は次のフェーズ(フェーズ3b)である、サービサーの自律制御機能を用いた非回転状態のクライアントの捕獲に向けた準備を進めています。このフェーズでは、クライアントを分離した後、搭載ソフトウェアによる高度自律航行機能を使用し、誘導・接近・捕獲の実証を行います。
この実証は今後数カ月で実施完了予定であり、その後は回転状態のクライアント捕獲、そして最終的には、意図的にサービサーがクライアントを見失った状況からの探索、接近、捕獲というクライアントの診断・探索フェーズへと進めていくようですね。
ELSA-dの運用構想をまとめたフェーズ1からフェーズ7の図はこちらになります。
©アストロスケール
スペースデブリ除去をサービスとする企業はありますけど、模擬デブリを打ち上げたのは今回が初めてです。今後が楽しみですね。
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