【宇宙ビジネス超入門】2021年6月の動向
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。
お元気でしたか。
本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2021年6月に起こった私の気になるトピックニュースを3つご紹介します。
NASA、ディスカバリー計画の一環で2つの金星探査を実施
Credit:NASA
6月上旬にNASAは、2028年から2030年にかけて、惑星探査ディスカバリー計画の一環で2つの金星探査を実施すると発表しました。1994年に運用を終えた探査機マゼラン以来、約35年ぶりとなるんです。
4つの候補から採択された金星探査ミッションは『ダビンチ+』と『ベリタス』の2つで、予算はいずれも5億ドルになります。ミッションでは、大気成分の測定,金星の海,3D地形図の作成,火山活動など調べます。現在、日本の金星探査機あかつきも活躍中ですが、月,火星の次は金星のサンプルリターンになるかもしれませんね。
Blue Origin初の有人宇宙飛行は2800万ドルで落札
Credit:Blue Origin
6月中旬にBlue Originは初の有人宇宙飛行の座席オークションを開催し2800万ドルで落札されたと発表しました。
当初の予想以上に競り上がった理由はですね、実はオークションの数日前に、Amazon.com創業者でBlue Originを設立したジェフ・ベゾス氏と弟のマーク・ベゾス氏が、初の有人宇宙飛行に参加すると発表したんです。
最終的に159カ国から約7600人がオークションに参加したので、大成功だったと言えますね。最初の有人宇宙飛行で有料顧客を乗せることに驚きましたが、無人で何度も成功している自信の表れでしょうか。
宇宙空間での資源の所有権を民間企業に認める宇宙資源法が成立
6月中旬に月などの宇宙空間で採取した水や鉱物といった資源の所有権を民間企業に認める宇宙資源法が参院本会議で自民党,立憲民主党など与野党の賛成多数で可決し、成立しました。
現在、類似の国内法を有する国は、米国,ルクセンブルク,アラブ首長国連邦の3カ国だけですので、日本政府としても国際ルールを主導していきたい考えでしょうね。
宇宙条約では、月などの天体の領有は禁止されていますが、宇宙資源の所有権は明記されていません。ですから、月面探査などの宇宙開発が本格化する中で、民間企業が参入しやすくなる法律です。
まとめ
まとめとして、6月の動向は、月,火星の次は金星探査、民間宇宙旅行に対する注目度の高まり、宇宙資源法の国際ルールと覇権争いの抑止、といったところでしょうか。
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