【宇宙ビジネス~2021年JAXAニュース⑬~】ISSに保存したフリーズドライ精子から健康なマウス作出に成功!
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。
本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、JAXAニュースになるんですけど、「ISSに保存したフリーズドライ精子から健康なマウス作出に成功!」について述べますね。
ISSに保存した精子から健康なマウス作出に成功
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、山梨大学、量子科学技術研究開発機構、一般財団法人日本宇宙フォーラムなどからなる研究グループ(プロジェクト名は『Space Pup』)は、国際宇宙ステーション(ISS)を利用した生物学実験では史上最長となる5年10カ月間ISSに保存したマウスのフリーズドライ精子から健康なマウスを多数作出することに成功しました。おめでとうございます!(拍手)
プロジェクトのポイント
このプロジェクトの流れはこのような形になります。
ポイントをお伝えすると、宇宙放射線に長期間被ばくした精子で受精した胚は、地上で同期間保存した精子で受精した胚に比べ、わずかに質が低下する傾向が見られましたが、次世代には影響がありませんでした。
実際に被ばくした宇宙放射線量と地上でのX線照射実験の結果を合わせて考えると、理論上フリーズドライ精子はISSで約200年間保存出来ることになります。
まとめ
このような知見は、今後、月近傍有人拠点ゲートウェイにおける深宇宙環境での放射線研究などに向けた活用が期待されますね。
今回の成果はScienceの姉妹紙、Science Advancesにオンライン掲載されたようです。スペースコロニーなどが建設され永住する時代が来ると、家畜の繫殖も必要となるので、今後の研究に期待ですね。
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