【宇宙ビジネス超入門】2021年5月の動向
はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。
お元気でしたか。
本日は、宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2021年5月に起こった私の気になるトピックニュースを3つご紹介します。
Blue Origin、初の有人宇宙飛行で1座席はオークション販売
credit:Blue Origin
5月上旬にAmazon.com創業者ジェフ・ベゾス氏が設立したBlue Originは、宇宙船New Shepardで初の有人宇宙飛行を7月20日実施すると発表しました。
宇宙船は定員6人なのですが、その1座席がオークションにかけられることになったんです。オークションは3段階に分けて行われますが、最終段階の6月12日にはライブオンラインオークションで決定します。
商業宇宙飛行では、Blue Originの他、Space XやVirgin Galacticなどもあります。Blue Originが一足先にということでしょうか。費用やサービスで比較検討してみたいですね。
H3ロケットの後継機は再使用型で2030年にも打ち上げ
5月中旬に文部科学省の有識者検討会は、打ち上げたロケットの一部を使い回す再使用型の国産1号機を開発し、2030年頃の打ち上げを目指す中間報告をまとめるようです。
現在ですと、H-ⅡAロケットの打ち上げ費用は約100億円で、H3ロケットになると約50億円に抑えられると言われています。そして、今回の再使用型ロケットを開発すれば、25億円程度まで引き下げられるようです。
既にJAXAは1段再使用飛行実験プロジェクトを行っておりますので、ロケットの標準が、使い捨てから再使用型に変わる転機になるかもしれません。
中国の無人探査機『天問1号』が火星への着陸に成功
credit:国家 国家航天局
5月中旬に中国政府は無人探査機が初めて火星への着陸に成功したと発表しました。火星への着陸は、旧ソ連,米国に続いて3カ国目となり、地表探査の成功は米国に続いて2カ国目となります。
搭載している探査車『祝融号』が、火星表面を走行し90日間程地質や気候などを調査する計画なんです。火星への着陸の難易度が高いのは、地球から距離が遠く通信に時間がかかるのと火星の大気は地球の約1%と薄いので、降下する際の減速が難しいからなんです。
2045年までに火星の有人探査を目指す中国は、火星でも米国と競争激化となりそうです。
まとめ
5月の動向は、民間宇宙旅行の大きな一歩、再使用型ロケットで大幅にコスト削減、火星での米中競争激化の始まり、といったところでしょうか。
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