いばらき宇宙ビジネスサミット2018

2018年12月18日にいばらき宇宙ビジネスサミットがつくば市で開催されました。茨城県では「いばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクト」を立ち上げ、自治体としては全国初となる宇宙ビジネスに特化した切れ目ない支援を実施することを決定。いばらき宇宙ビジネスサミットは、その取組の一環です。
 
プログラムはシンポジウム(パネルディスカッション)、セミナー(いばらきS-NET)、S-Matching(S-Matching with 国研&ベンチャー)の3部構成です。
 
シンポジウムでは、先ずパネリストの合同会社Yspaceの日髙萌子氏が「私は茨城県出身です。茨城県の魅力度ランキングは最下位なので宇宙ビジネスの魅力をアピールしたい。」と、次に株式会社ワープスペースの亀田敏弘氏は「弊社は筑波大学発のベンチャー。テナントが安いし、東京まで近い。科学技術のプレイヤーも多い。」と茨城県に会社を置く二人が茨城県の強みを伝えました。宇宙ビジネスの第一世代の株式会社ispaceの袴田武史氏は「ハードウェアは、試験設備が不可欠。新しい技術を取り組むのに、JAXAや大学の研究施設等も必要になる。」とワンストップサービスの街づくりを提案。株式会社INCJの土田誠行氏は投資家の立場で「宇宙ビジネスはまだまだ黎明期なので、一番のチャンスでもある。ベンチャー企業は世界で一番はやくて役に立つものなら、赤字でも構わない。スピードが一番大切。」と未来の起業家を激励。茨城県知事の大井川和彦氏は「あらゆるプレイヤーがネットワーキングする素地がある。バックアップ体制も整っている。小型衛星の試験施設も検討に入っている。」まとめとして「輝いた街にするには、輝いた人を集める。シリコンバレーのように。既成の殻を破る人を応援していきたい。」と恵まれた条件を活用していく意向を示されました。
 
セミナーは、企画担当者向けのソリューションアイデア創出のメソッド学習とエンジニア向けの衛星データに関する講習会・操作実習が行われました。
 
S-Matchingは、尖った宇宙関連の技術等を有する宇宙関連企業や国の研究機関等が投資家等に対してプレゼンを行うビジネスマッチングです。プレゼンターは総勢35名。日本最大規模の宇宙ビジネスマッチングだと言えます。
 
最後に「いばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクト」を簡潔に説明します。
本気の取組Ⅰ:機運醸成
①いばらき宇宙ビジネスサミット2018
本気の取組Ⅱ:体制構築
②宇宙ビジネス創造プラットフォーム設置
③研究開発の支援体制構築
本気の取組Ⅲ:財政支援
④JAXAや産総研等の試験設備利用料補助
⑤販路開拓補助(展示会出展,現地コーディネーター等)
⑥衛星データを活用したソフトウェア開発費補助
財政支援には上限がありますが、併用も可能となっています。
日本の自治体の中でも、宇宙ビジネスの最先端を走り、「宇宙といえば茨城」のブランド確立へ着々と進めております。