【宇宙ビジネス超入門~2021年号外ニュース①~】損保協会が衛星画像で水災被害を把握する仕組みを構築!

宇宙ビジネスの注目ニュースをお届けします。

Space Biz編集長の太田です。宇宙ビジネス超入門者向けに世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを簡潔にお伝えします。今回は号外ニュースとして、「損保協会が衛星画像で水災被害を把握する仕組みを構築!」について述べたいと思います。

12月中旬に一般社団法人日本損害保険協会(損保協会)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から衛星画像データの提供を受け、大規模水災発生時の被害状況確認について、業界の共同取り組みで、実証実験を開始することを発表しました。

損保協会とは、火災保険や自動車保険などを扱う、損害保険会社の業界団体のことです。広範囲に及ぶ被害状況を早期に把握することで、損害保険業界全体として、迅速な保険金支払いを目指すんですね。尚、JAXAの衛星画像データは、「だいち2号」の観測データを利用します。

実は、私若かりし頃、損害保険会社で働いていたんですよ。水災被害の保険金を請求してから、実際の支払いまで2週間程かかることは良くあることでした。これからは、現地調査を待たずに、支払いが可能になるんです。

東京海上日動火災保険株式会社は、何と2021年1月から衛星画像データとSNSのデータを解析することで、水災被害の大きい全損の場合などは即日で保険金を支払うようです。こちらの衛星画像データはJAXAの「だいち2号」ではなく、フィンランドのICEYE(アイスアイ)社のものです。

衛星画像データが損害調査員の代わりとなり、損害保険会社が衛星画像データを購入する、大口顧客となる日も近そうですね。宇宙と損保が結びつくのは、時代の流れかな。

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