【宇宙ビジネス~JAXAニュース⑨~】人工衛星と旅客機による大気成分等の共同研究開始!
Space Biz編集長の太田です。宇宙ビジネス超入門者向けに世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを簡潔にお伝えします。今回はJAXAニュースとして、「人工衛星と旅客機による大気成分等の共同研究開始!」について述べたいと思います。
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)とANAホールディングス株式会社(以下、ANAHD)は、人工衛星と旅客機から都市域の大気成分等の分布を観測(リモートセンシング)する共同研究を開始。JAXAでは2009年以来、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)により地球全体の温室効果ガスの増加を捉えてきました。
本研究では、「いぶき」の観測技術を応用したJAXAの観測機器をANAの旅客機内に持ち込み、主要都市における大気成分(二酸化炭素、二酸化窒素)等の詳細な濃度分布を観測します。このデータと「いぶき」等の人工衛星が取得したデータを組み合わせることで、地球全体を観測する人工衛星だけでは把握が困難であった都市域における人間活動に伴う温室ガスの排出量を、交通・産業などの発生源別に評価します。
まずは、東京(羽田)―福岡便から観測実験を開始する予定です。将来的には、人為起源の二酸化炭素排出量の7~8割を占めると考えられている都市域における温室効果ガス排出量削減策の検討や削減効果の評価に役立つデータを提供し、世界各国に温室効果ガス排出量削減のための対策を義務付けたパリ協定への貢献を目指します。
人工衛星と旅客機の協力は、様々なサービスを生み出しそうですね。ご清聴ありがとうございました。チャンネル登録お願いします。
■Space Biz TV(YouTubeチャンネル)
https://www.youtube.com/c/SpaceBiz/featured