【宇宙ビジネス超入門】2020年9月の動向(YouTube)

宇宙ビジネスの2020年9月で抑えておきたいニュースTOP3です。
解説もあります。

皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2020年9月に起こった私の気になるトピックニュースを三つ程簡潔にお伝えします。

中国の再使用型宇宙機が試験飛行に成功

9月上旬、中国は長征2号Fロケットに搭載した再使用型宇宙機の打ち上げに成功しました。2日間の軌道上の試験飛行を終えて、無事に帰還したようです。今回の情報公開は、関係者にも厳しく制限したとの証言があります。複数の海外メディアは、米国空軍のX-37Bのようなスペースシャトル型の無人宇宙機ではないかと推測しております。軍事利用の可能性も否定出来ませんが、中国は2022年に独自の宇宙ステーション天宮の完成を目指しているので、再使用型宇宙機は必要ですし、将来的には人を乗せての宇宙旅行も検討しているかと思われます。

沖縄県下地島空港から宇宙旅行へ

PDエアロスペース株式会社は公募で下地島宇宙港事業を提案し、沖縄県と基本合意しました。「宇宙に行ける島、下地島」をコンセプトに、宇宙機の飛行試験をはじめ、宇宙機用格納庫を用いたテナント事業,宇宙旅行に対応する訓練事業,観光事業を展開していく計画です。有人宇宙旅行の拠点はアジア初で、2025年に年間100人,2030年に年間1000人の宇宙旅行者を目指すようです。宇宙旅行は飛行時間約90分で無重力体験も5分程あり、料金は1人1500万前後を想定しています。中国などのアジアの富裕層をターゲットにしているのが読み取れます。

JAXA、来年度予算の概算要求で過去最高

JAXAの年間予算として過去最高の約2800億円を盛り込むと大手メディアが報じました。概算要求で過去最高になる理由は、米国が主導する月探査のアルテミス計画への参加費用に809億円を投じるためです。アルテミス計画とは、NASAの月面着陸の計画で、2024年頃に月面着陸する予定となっています。月探査の日米共同宣言では、日本人宇宙飛行士の活動機会も明記されたので、予算が確保出来れば、日本人宇宙飛行士の月面着陸が現実味を帯びてきます。米国,ロシア,中国を追いかけるためにも、国家プロジェクトが必要不可欠のように感じます。

動向を見ると民間宇宙旅行や日本人宇宙飛行士初の月面着陸などの可能性が楽しみですね。ご清聴ありがとうございました。チャンネル登録お願いします。

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