宇宙ビジネスの注目ニュースをお届けします。

Space Biz編集長の太田です。宇宙ビジネス超入門者向けに世界や日本で起こった宇宙ビジネスのトピックニュースを簡潔にお伝えします。今回は号外ニュースとして、「中東初の火星探査機が打ち上げ成功！」について述べたいと思います。

三菱重工業株式会社は、アラブ首長国連邦（UAE）の火星探査機「HOPE」を搭載したH—ⅡAロケットが種子島宇宙センターから打ち上げに成功したと発表。当初は7月15日に打ち上げ予定でしたが、悪天候のため2回延期となりました。三菱重工業株式会社のH—ⅡAロケットとH—ⅡBロケットは、45回連続で打ち上げに成功しており、成功率は世界トップクラスの98％。世界水準の95％を上回っているため、とても信頼感があります。

UAEの火星探査ミッションは、UAE建国50周年を迎える2021年2月に中東初となる無人探査機が火星を回る軌道に投入され、火星を周回する計画です。火星の大気データの変化を観測する試みは初めてなので、火星初の気象衛星とも言えますね。UAEは石油依存型経済の脱却を考えており、近年はAIなどの科学技術や宇宙事業に力を入れています。

また、地球と火星が約２年２カ月ぶりに近づくこともあり、火星探査機を積んだロケットが、中国や米国などでも相次いで打ち上げられます。新型コロナウィルス等で難しい時期ですが、競争の激しい市場で、今回の打ち上げ成功をさらなる弾みとしていただきたいですね。
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