【宇宙ビジネス超入門】2020年6月の動向(YouTube)

皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。宇宙ビジネス超入門者向けに、宇宙ビジネス業界で2020年6月に起こった私の気になるトピックニュースを3つ程簡潔にお伝えします。

宇宙ごみをレーザー除去する世界初の衛星開発着手

スカパーJSATは、世界初となる、レーザーを使う方式によりスペースデブリを除去する衛星の設計・開発に着手。レーザー方式には、接触しないため安全性が高い点とスペースデブリ自身が燃料となり移動させる燃料が不要なため経済性が高い点の2つの際立った利点があります。

参加各組織の役割ですが、スカパーJSATはサービス開発及び衛星開発全体を統括,理化学研究所はレーザーアブレーションサブシステムの開発,JAXAは衛星と地上システム,名古屋大学はレーザー照射方法の研究,九州大学は移動する衛星の回転運動等に関する研究を行います。

中国版GPS『北斗』が完成し米国との競争激化

中国版GPSで、独自に開発している衛星測位システム『北斗』が、最後の衛星を打ち上げ、軌道に乗せることに成功。運用開始は2020年中を目指していたので、半年程前倒して実施予定です。中国メディアによると、1991年の湾岸戦争で米国軍が広大な砂漠で進軍を可能にしたGPS利用に大きな刺激を受けたようですね。その後、中国は1994年に開発に着手し、2000年に最初の衛星打ち上げに成功。2018年には位置情報のサービス提供地域を全世界へと広げました。自動車の自動運転や軍事用の無人機ドローンなどにもGPSが活躍しているので、これからの宇宙産業でも競争激化は避けられそうもありません。

トヨタとメガバンク等が宇宙開発投資ファンドに出資

トヨタ自動車は、三菱UFJ銀行,三井住友銀行,みずほ銀行などと連携して、スパークス・グループの子会社が設立した投資ファンドに約80億を出資。2020年末をめどに他企業からの出資も受け入れて150億規模を目指します。主に人工衛星やロケットなどを開発する、設立間もないベンチャー企業に投資する予定なので、宇宙ビジネス業界も活気づきそうですね。

世界では、新型コロナウイルスの感染者が急増しておりますが、日本においては、未来への投資が今一番重要かと思います。大手企業を巻き込むのも近道の一つかもしれません。

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