S-NETセミナーin福島

2018年11月9日にS-NETセミナーin福島が開催されました。S-NETとは、2016年3月に内閣府が創立したスペース・ニューエコノミー創造ネットワーキングの略語です。

2018年度はS-NETセミナー・ワークショップin大阪から始まりました。内閣府の講演「宇宙産業政策の新たなビジョン」と経済産業省の講演「ビッグデータ時代の新たな衛星データ利用」の情報は毎回大きくは変わらないのですが、とても重要なので最新情報を中心にお伝えしたいと思います。

最初の講演者は、内閣府の一柳清高氏で「世界の宇宙産業の規模は毎年拡大し、新規参入等の活発な動きがある。今後、特に衛星サービスの分野が大きく進展する。」「世界初高精度衛星測位サービスのみちびきが2018年11月1日サービスインした。日本のほぼ真上(準天頂)に長く滞在するので、センチメートル級のより高精度な測位が可能。」「宇宙を利用した新たなビジネスアイディアコンテストS-Booster2018の最終選抜会が11月19日に渋谷で開催予定。」と宇宙ビジネスの大きな流れを説明されました。

次の講演者は、経済産業省の高橋建多氏で政府衛星データオープン&フリープラットフォームのTellus(テルース)の取組について、主に話されました。「2018年10月16日第1回衛星データ分析コンテスト、2018年度内プラットフォームver1.0(プロトタイプ)の運用開始、2021年度プラットフォーム運営の民営化目指す。」と3年間の計画を発表されました。第1回衛星データ分析コンテスト(Tellus Satellite Challenge)は2018年10月16日~2018年12月7日に実施、テーマは衛星データ(SAR)を用いた土砂崩れ検知、1位には懸賞100万円提供されるようです。

民間企業の講演者は、株式会社SUBARUの阪口晃敏氏が準天頂衛星システムを活用した無人航空機の衝突回避技術について、「ぶつからないドローンを目指した衝突回避システムを開発中で、2019年度には衝突回避の飛行実証を実施予定。」とドローンビジネスの将来性を示唆しました。ジェネクスト株式会社の笠原一氏はみちびきの活用として、「指定場所一時不停止,速度超過,踏切不停止,一方通行,右左折禁止等の道路交通法違反の見える化で、道路交通法遵守⇒交通事故削減⇒自動車保険料削減につながります。」と特許出願中の道路交通法違反自動検知システムの解説をされました。

S-NETセミナーは、政府の考える宇宙ビジネスの大局と民間企業の具体的な成功事例も学べますので、お得情報満載セミナーと言えます。