デブリなど 宇宙状況監視需要の高まりに LeoLabs の新サービスがもたらす価値とは
2020年5月13日、LeoLabsは、新サービスである「LeoLabs Collision Avoidance」を発表した。
LeoLabs
LeoLabsは、 CEOは、ファウンダーでもあるDanial Ceperley氏だ。シリコンバーレー発でサンフランシスコに拠点を置くシリーズAのベンチャー企業だ。現在、従業員も10人程度で小規模だが、現在までの資金調達額は17億円に及ぶという。
では LeoLabs の新サービスである LeoLabs Collision Avoidance とはどのようなサービスだろうか?
地上に設置されたレーダーを使って、低軌道LEOに存在する衛星やデブリなどの正確な位置と予測軌道を把握し、今低軌道で運用中の衛星に対して、衝突の可能性やいつ衝突するのかも含めて情報を提供するというサービスなのだ!
そのような情報を受けた衛星事業者は、その情報を元に、軌道制御や姿勢制御を実施し、デブリなどとの衝突回避運用を実施することになるだろう。
LeoLabsがサービスを始めた理由
今現在、そして近い将来、宇宙空間に多数の衛星が存在することになるのは間違いない。例えば、Space XのStarlink計画やAmazon、AST & Scienceなどのグローバルブロードバンド環境の提供サービスで、数万機の衛星が宇宙空間を漂うことになっている。リモートセンシング分野でもPlanet、Black sky、ICEYEなどなど数多くのベンチャー企業が小型の光学衛星、SAR衛星でコンステレーションを組み、空間分解能そして時間分解能の高い画像を撮影しようとしているのだ。
つまり、このような非常に混雑した軌道上の衛星が安全に運用できるようしたいというニーズは高まるだろう。そして、これだけの数の衛星がいれば、スペースデブリに衝突する確率も高くなるはずだ。
LeoLabsのサービスは、デブリ除去衛星の企業との連携もありうるだろう。このデブリ回避の情報を得た企業は、軌道制御等による回避を選択する場合と、このデブリを除去することを選択する場合がありうるだろう。デブリ除去を選択する場合は、デブリ除去衛星を運用する企業に依頼することになるだろう。