NASA、アルテミス計画の新ロードマップを発表!その壮大な月面基地プランとは?
2020年4月2日、米国航空宇宙局NASAは、アルティメス計画での新しいロードマップとなる月面基地プランを公表した。
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アルテミス計画
NASAが計画している壮大な有人月活動のことで、ギリシャ神話で登場する月の女神にちなんで名付けられている。アポロ計画以来の壮大な計画で、2024年までに月面にアメリカの宇宙飛行士を着陸させる計画だ。月を周回する宇宙ステーション”Gateway”、そして、月面基地、月面車(LTV)などのモビリティーシステムなどが整備される予定だ。
この計画には、SpaceX、Blue Origin、Sierra Nevada、Ceres Roboticsなど11社が携わることになっている。
アルテミス計画は大きく3つのミッションからなっている。
アルテミスIは、無人による計画で、SLSロケットとOrion宇宙船を地球から月へ輸送するためのテストだ。26日から42日のミッション期間をかけて行われ、13のキューブサットも放出される。
アルテミスⅡは、有人による計画で、ミッション期間10日かけて、SLSロケットとOrion宇宙船で月を周回し、地球へ期間するものだ。アルテミスⅠの無人でのテスト計画を有人計画にしたものと言っても大きくは間違っていない。
そして、今回発表されたのが、アルテミスⅢに関連するものだ。アルテミスⅢは、アルテミスⅡの計画後の月周回プラットフォーム”Gateway”の整備などを経て、2024年までに、宇宙飛行士を月面に着陸させるものだ。そして、この月面基地を起点として、火星への輸送計画も浮上している。
アルテミス計画で宇宙飛行士が月面着陸した際のイメージも公開されている。この図を見る限り、アポロ計画とあまり大きな変化が見られない形だ。
しかし、アルテミス計画は、アポロ計画よりも壮大な計画であることに間違いはない。
図 アルテミス計画における月面着陸のイメージ(出典:NASA)
月には、“Artemis Base Camp”と呼ばれる月面基地を、月の南極地点に建設するようだ。なぜならば、月の南極には、水が豊富に存在するとされているからだ。この考えは、日本の宇宙ベンチャーispaceの月面都市計画と同じだ。この南極地点のShackleton Craterと呼ばれるクレーターに月面基地を整備するのだ。
この月面基地には、月面車を移動するための交通網(モビリティープラットフォーム)が整備される。日本の都内の環状線をイメージさせるような感じだ。この月面基地において、45日までの滞在を可能とするようだ。
図 Shackleton Craterのモビリティープラットフォーム(出典:NASA)
まとめ
壮大な計画が発表された。アメリカが発表した計画であるが、アポロ計画以来の全世界が魅了する計画となるだろう。これにより、月が開拓され、火星への人類が脚を伸ばすことで、新しい技術、発見がなされていくだろう!