新型コロナウィルスによるパンデミックでも前進する宇宙ビジネスの企業!

2020年3月にWTOが新型コロナウィルスのパンデミックを宣言してからというもの、東京オリンピックも延期になり、世界各国の経済活動が大きく低下してきています。中には、残念ながら倒産に追い込まれる企業も出始めています。感染拡大防止、経済活動を可能な限り維持すべく日本の多くの企業でも時差出勤やテレワークなどを活用した取り組みを率先して取り入れている現状です。

状況は宇宙ビジネスの分野でも同じようです。ロケットの打ち上げや人工衛星の運用は、時差出勤やテレワークは正直なところ導入は困難です。また、ロケットや人工衛星の製造にも納期があります…

そのような影響を受けて、残念なニュースも飛び込んできている。
Bigelow Aerospaceは、2020年3月23日大規模なリストラを実施したようです。APT satelliteは、2019年に比べて、19%の減収となっています。

コロナウイルスに立ち向かう宇宙ビジネス業界

しかし、暗いニュースばかりではない。このような状況下でも宇宙ビジネスの企業の中には、新型コロナウィルスに立ち向かうべく前進する企業がいます。そんな明るい取り組みを紹介します。

ロケット分野

例えば、日本を代表するロケット会社、三菱重工です。三菱重工の次の大きなプロジェクトであるH3ロケットの打ち上げが控えている。そのため、新型ウィルスに打ち勝つために、最新の注意を払いながら、確実に打ち上げに間に合わせようと尽力している。ALOS3、ALOS4、準天頂衛星など日本の衛星を打ち上げるべく、日本のために、日本経済のために頑張っているのです。AVIOは、売り上げの大部分を占める製造部門の稼働を出来る限り実施すべく、うまくテレワークの導入を開始したようです。

リモセン分野

ICEYEという小型SAR衛星のコンステレーションを計画するベンチャー企業です。ICEYEの取り組みについては、以前にSAR衛星としてのリモートセンシング動画サービスを展開するビジネスを紹介しました。ICEYEでは、SAR画像が25cmの空間分解能を出せるといいます。これは小型衛星の分野では、相当すごいことです!

また、競合であるUrsa Space Systemsも負けていません。世界の11,000ほどの石油タンクの貯蔵量を小型SAR衛星を活用して、把握し金融関連企業や投資家に毎週レポートを報告し続けていて好評です。他にも日本の日産自動車の工場や中国武漢の鉄道の駅の動向をモニターし続けている。他にもSpace knowは、中国全土の工場の動きを衛星画像から分析している。Planetも同様だ。

まとめ

目に見えない未知の新ウィルスに対する脅威は、世界を恐怖へと誘う。しかし、一方で、リスクを分析しながら、確実に前に進む企業も存在している。国家のために、顧客である企業のために。また、地上にいると把握しきれない経済活動だ。現状どれくらい経済活動が行われているのか、どれくらい経済活動に打撃を与えているのか、各国が発言している状況がどれくらい実施されているのか、など正確に状況を把握することができるのは、宇宙ビジネス分野の真骨頂なのです。