小型ロケット打ち上げに革命? SpinLaunch が全く別のロケットの打上げ方式を計画

2020年1月某日、米国のロケットベンチャーSpinLaunchから、従来とは全く別の新しいロケット打ち上げ方式を計画しているとの報道が出ました。

米国のSpinLaunchとは

ロケットベンチャーSpinLaunchをご存知でしょうか。SpinLaunchは、ロケットロンチサービスを計画しているベンチャー企業です。米国のロサンゼルスに本社を置く企業です。この企業の特徴は、あまり多くの情報を公開しない「秘密主義」にあります。一度、下記リンクからホームページを見てください。

SpinLaunchホームページ

トップ画面しかないのです!(しかし最近はCareerという求人の項目と問い合わせ先の項目が掲載されています。)

SpinLaunchは、2014年にJonathan Yaney氏によって設立されました。Jonathan Yaney氏は、巨大な成層圏ドローンを開発した米Titan Aerospaceの創立者であり、後に米Googleが買収しています。

小型ロケット打上げ革命

これまでロケットは、真空状態にしたリング状のチューブ内をぐるぐると回転し加速させ、そのリング状のチューブからある速度に達した際に、宇宙空間に向けて打ち上げる、投石機のようなのでカタパルト方式の打ち上げ方法を計画してきました。

しかし、今回は全く別の方式でロケットを打ち上げる計画だというのです。その証拠として、2020年1月16日に米国のVCのKleiner Perkins、GV、Airbus Ventureなどから総額$35Mの資金調達に成功しています。また、SpinLaunchは、SpaceNewsの取材に対して下記のように発言しています。

“a large mass accelerator to provide on demand launches of small satellites in virtually any weather at an order of magnitude lower cost and higher frequency than any existing or proposed launch system.”

では、これらは、本当に実現可能なのでしょうか。実は、2019年6月に小型衛星の打ち上げについて米国国防省のDIU(Defense Innovative Unit)からother transaction authority (OTA) awardという技術移転権、特許権のような権利を得ているのです。

驚くべきニュースが飛び込んできました。 SpinLaunchは「秘密主義」の企業で詳細は不明ですが、多くの活動実績を見ると確実に小型ロケットの打ち上げビジネスに革命を起こそうとしていることは間違いなさそうです。