JAXAニュース ~世界初の宇宙食料マーケット創出を目指す「Space Food X」プログラムを始動~

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JAXAニュース ~世界初の宇宙食料マーケット創出を目指す「Space Food X」プログラムを始動~

リアルテックファンドと国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、株式会社シグマクシス(以下、シグマクシス)と共に、JAXAの共創型研究開発プログラム「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の取り組みの一環として、宇宙および地球上における食料の生産・供給に関する課題解決ならびにそれに伴うマーケットの早期創出を目指す「Space Food X(スペースフードエックス)」プログラムを始動します。「サステナブルで‟Well-being”な人類未来社会を実現する」をビジョンとして掲げ、多種多様な30以上の企業・大学・研究機関・有識者等と共に、本プログラムを推進していきます。

■宇宙食料マーケットの可能性

現在、各国の宇宙機関や民間企業にて月面基地構想や火星移住構想などの検討が進められており、近い将来に長期かつ遠方の有人宇宙滞在が必要となる可能性が高まっています。月面や火星などにおける長期の宇宙生活をサステナブルに行うためには食料確保が不可欠であり、地球からの食料輸送に加えて、現地にて少ないリソースで効率的に食料を生産することのできる技術が求められています。宇宙での食料生産に向けては各国においても生産モジュールの検討・研究開発が進められていますが、生産効率や生産可能な食料の種類などの観点で開発要素や検討課題が数多く残されています。

■宇宙と地球で共通する食料問題の解決を目指す

一方、地球上での食料問題を中心としたSDGsへの取り組みも視野に、日本では藻類、植物工場、人工培養肉など生産効率の極めて高い食料生産技術の実現に向けた地上ビジネスの取り組みが始まっています。また、JAXAや大学などの研究機関では、宇宙での閉鎖環境を想定した物質循環・食料生産技術について研究開発が行われています。さらに、遠隔操作ロボットや3Dフードプリンターなどのロボット・AI技術の他、日本には、和の精神に基づく世界有数の優れた食文化が存在します。これらの優れた技術・食文化を最大限に活用することで、宇宙生活における優位性の高い閉鎖型物質循環・食料生産システムや食料供給サービスなどを構築することが可能であり、ここで構築されるプロダクトやサービスは宇宙と地球の共通課題である食料問題を解決し得るものと考えています。

■多様なプレーヤーによる分野横断的な研究開発や事業創出を促進

「Space Food X」は、多種多様な企業、大学、研究機関などのキーマン、プロフェッショナルが集い、分野横断的な研究開発や事業創出を促進するために、宇宙食料関連マーケットの開拓やそのために必要なシナリオ策定、アクション検討等を行う共創プログラムです。その第一歩として、30以上のメンバーから構成される「Space Food X イニシアチブ」を立ち上げ、本プログラムを推進します。これにより、人類の宇宙への生存圏・経済圏拡大に伴う課題と地球上のSDGsの課題双方の解決を加速させ、サステナブルな巨大成長市場の早期創出に貢献します。

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