【宇宙ビジネス編集長の2024年時事ネタ放談①】アストロスケール、商業デブリ除去実証衛星の打ち上げ成功?!

はい、皆さん、こんにちは。Space Biz編集長の太田です。いかがお過ごしでしょうか。

編集長の時事ネタ放談は、私の気になる時事ネタを独り言のようにつぶやくコーナーです。

今回の時事ネタは「アストロスケール、商業デブリ除去実証衛星の打ち上げ成功?!」です。


©アストロスケール

2月19日に株式会社アストロスケール(以下、アストロスケール)は、同社の商業デブリ除去実証衛星ADRAS-Jがニュージーランドのマヒア半島にあるRocket LabのLaunch Complex1(第一発射施設)から打ち上げられ、軌道投入に成功したと発表しました。

ADRAS-Jを搭載したRocket LabのロケットElectronは計画通り飛行、その後、高度約600kmにて衛星を分離し、衛星から受信した信号により正常に通信出来ることを確認しました。アストロスケールは、大型デブリ除去等の技術実証を目指す宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)の商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅠの契約相手方として選定、契約を受けて、ADRAS-Jを開発しました。

ADRAS-JはRocket LabのロケットElectronによる打ち上げ・軌道投入後、非協力物体である日本のロケット上段への接近・近傍運用を実施し、長期にわたり放置されたデブリの運動や損傷・劣化状況の撮像を行います。対象となるデブリは、2009年に打ち上げられたH2Aロケットの上段(全長約11m・直径約4m・重量約3トン)で、位置情報を発信していないため正確な位置情報を取得することは出来ません。そのような状態で、ADRAS-Jは地上からの観測データや搭載センサを駆使して接近を行うようです。本ミッションは、実際のデブリへの安全な接近を行い、デブリの状況を明確に調査する世界初の試みとなります。

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